昭和63年から続く高級輸入車輸送への専念
ビー・エム・ダブリュー東京株式会社やAudi Volkswagen Retail Japan株式会社との継続取引が、株式会社コイデ・オートジーの立ち位置を端的に示している。昭和63年の設立以来、高級輸入車の輸送に絞って事業を営み、37年にわたって蓄積してきたノウハウは車両ごとの扱い方にまで反映されている。新車の塗装面や内装を傷つけず届けるための手順は、長い取引関係の中で磨かれてきたもの。輸送というよりも、商品価値の保全を請け負っているという表現のほうが近いかもしれない。
個人的には、高級車輸送だけで37年間走り続けてきた専門性の深さが印象的だった。BMWやアウディといったブランドの正規ディーラーが長期にわたり発注を続けている事実は、品質についての説明をほぼ不要にしている。輸送中のトラブルが許されない現場で、繰り返し選ばれること自体がひとつの評価基準になっている。
輸送から登録手続きまで一括で引き受ける仕組み
ディーラー間の車両移動、エンドユーザーへの最終配送、車両登録にかかわる行政手続き——これらを個別の業者に振り分けると、調整だけで相当な工数が発生する。株式会社コイデ・オートジーが「まるごと代行」と呼ぶサービスは、この一連の流れをまとめて受託する形式をとっている。一般貨物自動車運送事業と貨物利用運送事業の両方の認可を取得済みで、法令面での整合性も確保されている。依頼側は業者間のやりとりから離れ、本来の販売業務にリソースを集中できる。
ある取引先からは「窓口がひとつで済むので進捗の把握が楽になった」という声が寄せられているという。工程ごとに担当が変わらない分、情報の行き違いや伝達漏れが起きにくい構造になっている。複数の業者を挟んだ場合に生じがちなスケジュールのズレも、一社完結だからこそ抑えられている。
横浜2拠点と70名体制が支える配送網
港北区と青葉区、横浜市内に置かれた2つの事業拠点から東京・神奈川エリアをカバーしている。小型バンからトレーラーまで車両の種類を揃え、案件の規模に応じた配車が組める体制を維持。スタッフ数は約70名で、緊急の輸送依頼や複雑なルート指定にも対応している。首都圏の交通事情を熟知したドライバーが多く、配送時間の精度についても取引先から一定の評価を得ているようだ。
たとえば、週末のショールームイベントに合わせて複数台を同時に搬入するケースでは、拠点間で車両とスタッフを柔軟に配分し、指定時刻までに全台を揃える運用が求められる。2拠点が近接しつつも異なるエリアへのアクセスに優れた立地であることが、こうした案件での機動力につながっている。
段階的な教育プログラムで輸送品質を維持
株式会社コイデ・オートジーでは、新規採用者に対してエントリーから卒業検定まで複数ステップの研修プログラムを設けている。書類選考・面談の後、法令研修と現場研修を経て独り立ちに至る流れが制度化されており、神奈川県トラック協会との連携を通じて安全基準のアップデートも反映している。定期的な安全講習の実施により、現場レベルでの事故防止意識が組織全体に浸透している。
入社後すぐに現場へ出すのではなく、段階を踏んで技術と知識を身につけさせるやり方は、結果としてサービス品質のばらつきを小さくしている。「担当者によって仕上がりが違う」という不安を感じさせない体制づくりを意識しているという声が社内でも聞かれるようだ。研修制度への投資が、取引先との長期関係を下支えする要素のひとつになっている。


