複合機・協働ロボット・レーザ溶接——フル稼働の加工設備
「ファイバーレーザ」と「パンチング」を一体化した複合機が稼働する有限会社エー・アイ・エーブラストの工場では、切断から成形・タップ加工までの工程を一台でこなす。バリ取り機「メタルエステ1000」が切断面を滑らかに仕上げ、3本ロール「SR-125Ⅱ」が高精度な円筒・曲げ加工を担い、洗浄機「ISW100V」で油分を除去して次工程へ最適な状態で引き渡す。各設備が連携することで、美観と精度を両立した製品をスピーディーに送り出せる。
TIG溶接協働ロボットはトーチワークの精度が高く、量産品でも均一なビード形状を維持する。ファイバーレーザ溶接機は熱影響を抑えた薄板溶接で強みを発揮し、スパッタ抑制によって後処理の工数も減らせる。設備の多様性が、受注の守備範囲を大きく広げている。
2002年創業、「製品がトップセールスマン」という哲学
有限会社エー・アイ・エーブラストは2002年の創業以来、「良いものを作り、製品に営業させる」という理念を守り続けてきた。製品そのものが品質を語り、次の受注につながるという考え方が、設計から仕上げまでの全工程に品質意識を行き渡らせる原動力になっている。経営理念「セブナ品質をみがき、つながるすべての人達と未来を彩る」は、取引先だけでなく社員・地域社会との関係も含めた視野の広さを示す。
「変化を楽しみ新たな価値の創造に挑戦する」という行動指針は、設備投資への積極姿勢に直結している。ファイバーレーザ溶接機や溶接協働ロボットの導入はその体現であり、技術の更新を止めないことへの意志が読み取れる。
SolidWorksで設計提案、3Dで共有する仕上がりイメージ
3DCADのSolidWorksとSheetWorksを使いこなす設計体制は、単なる図面対応を超えた付加価値を生む。加工前のデータ段階でお客様と打ち合わせを重ね、形状の最適化やコストダウンを提案。3Dで仕上がりイメージを共有することで、発注者側が完成形をリアルに確認できるため、認識のずれによる手戻りが起きにくい。
「ご注文をそのまま形にするだけでなく、ベストを尽くす」という姿勢は、設計段階のやり取りにもっとも色濃く表れている。主に関東エリアを対象に、長野・静岡近県まで対応しており、遠方の顧客とも3Dデータを介したリモートな打ち合わせで精度の高い意思疎通が図れる環境が整っている。
男性7割・女性3割、2名体制のサポートで育つ現場
山梨の製造業の現場では珍しくない男性優位の構成ながら、有限会社エー・アイ・エーブラストでは女性スタッフが実際に現場で働いており、男性7割・女性3割という比率を維持している。未経験での入社後は、技術を教える教育者と、職場の悩みを相談できるメンターが2名体制でサポートにあたる仕組みだ。どちらに相談してもいいという体制は、特に入社初期の不安を和らげると好評だという。
「行動指針」には「多様な文化・個性を尊重しチームワークで企業価値を高める」と明示されており、現場の人員構成もその方向に沿っている。アーク溶接・施工管理者などの資格取得費用を補助する制度と、社内勉強会の定期実施が技術習得を後押しし、板金加工のキャリアを積み上げていける環境が整っている。


